同じ診療科目を続けるメリット

 自分の専門分野は何にするかと考えるのは、看護師にとって重要な段階になります。専門の診療科目を気分によって変えるという人はあまりいません。むしろ最初に決めた専門分野をずっと自分の専門分野として続けていくという人の方が多く、変えるという人も1度や2度というのがせいぜいでしょう。

 さまざまな経験ができるという意味では、転々と専門分野を変えていった方が良いかもしれません。しかし、メリットがあるからこそ同じ診療科目で働いている人が多いのです。基本的にはスキルを深めやすく、知識も経験も生かせるのがメリットになります。特に同じ現場であれば必要になるスキルもほとんど同じであり、新しくスキルを学ぶ必要はなくなっていくでしょう。

 それが退屈に感じられたとしても転職して職場を移せば、今までのスキルを生かしながらも新しいスキルを現場で習得することが可能です。もともとのスキルや知識を基盤にして積み上げていきやすいのは、同じ診療科目を選ぶメリットになります。それを行っていくことでベテランとして活躍できるようになり、仕事にやりがいも生まれてくるのです。

 また、資格の取得を目指している看護師の場合には勤続年数の長さが条件になっている場合もあり、同じ専門分野で働き続けるのに魅力があります。他の分野でも活躍できるようになり、さまざまな仕事に従事したいという目標がなければ、同じ専門分野を貫き通した方がやりがいを持って働くことができる可能性が高いのです。